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説教 「感謝せよ」

『感謝せよ』
(詩編139:13−18)
(2008年・5月11日・ベテル清水教会 聖霊降臨祭特別礼拝)

今から100年ほど前、アメリカで一人の女性が最愛の母を亡くしました。
「孝行したいときに親はなし」
「ありがとう」と言いたくても言えない。
彼女はこの現実に直面するのです。
生きている時に、もっと感謝しておけばよかった。

彼女は、他の人たちには、自分と同じような思いをして欲しくない。
伝えられる時に、感謝の思いを伝えて欲しいと願ったのです。

一年後、彼女は母親の一周年の記念日に、お母さんの好きだったカーネーションの花を周りの人々にプレゼントしました。
お母さんに「ありがとう」を伝えよう。

彼女の思いは、周りの人々の心を動かしました。
やがて、母の日を制定しようと言う運動が全米に広がり、八年後に、アメリカ議会は、母の日を制定していったのです。
一人の女性の感謝の心が、世界を動かしたのです。

今年、私たちの教会に与えられている御言葉は、
「いつも喜んでいなさい。絶えず祈りなさい。どんなことにも感謝しなさい。これこそ、キリスト・イエスにおいて、神があなたがたに望んでおられることです」。

喜び、祈り、感謝せよ。
これが今年のテーマです。

主を喜び、主に祈り、主に感謝する。
主を喜ぶこと、主に祈ること、主に感謝することは、私たちの力の源です。

今朝は、「感謝」について、主題メッセージをします。

神様が私たちに願っていることは、わたしたちがどんなことにも感謝して生きることです。
今日の説教題は「感謝せよ」です。

今日の第一のメッセージは「母に感謝せよ」です。
今日は、母親に対して感謝を表す日です。

母親に感謝の思いを持っていない人は少ないと思います。
その思いを伝えている人は少ないと思います。

母はどれほど大きな愛を持って、私たちを育ててくれたことでしょう。
母はどれほど大きな犠牲を払ってくれたことでしょう。

私たちは何かをしてもらったら感謝できます。
受けた恵みに対して感謝するのはたやすいことです。

しかし、何もしてくれないのに、感謝することは難しいものですね。
母親の中には、子供を捨てたり、虐待したり、傷つけるケースもあります。
そんな母親であっても、感謝しなさい、というのです。

どんなことにも感謝するときに、私たちの心が変わるのです。
どんな状況でも感謝するときに、私たちの心が変わります。
感謝するときに、私たちの人生が変わり、運命が変わります。

みなさん。母親も人間です。
育て方において失敗したり、罪を犯すこともあります。
しかし、私たちが今、生きているのは、その母親の存在なくしてはありません。
母が存在しなければ、私たちの存在はないのです。
母が生んでくれなければ、私たちは生まれません。

子を産むというのは、陣痛という大きな痛みがあり、一歩間違えれば自分の命を失う危険もある行為なのです。
母が生んでくれなければ、私たちは生まれてこなかったのです。

子供の頃、生き別れた母親を捜す番組がよく放映されています。
ある若いお母さんがテレビで、母親を捜していました。
彼女は、子供の頃に母親が家を出て行って、父親の親戚に預けられて育ちます。
子供の頃は、ずっと母を恨んでいました。
しかし、自分も結婚し、子供が生まれ、そして、離婚。
彼女は、自分が産んだ子と引き離されました。
この経験を通して、自分の母親の気持ちを理解しました。
そして、どんな理由であれ、とにかく、お母さんを見つけて、ひと言伝えたい。
「生んでくれてありがとう」と。

そして、司会者が「お母さん、見つかりましたよ」と言って、カーテンがあがると、そこにはお母さんが立っているんですね。
二人は抱き合いました。
娘は「お母さん。生んでくれてありがという」
その言葉を聞いて、私は涙がこぼれました。
感謝の言葉は感動を呼び起こします。
感謝の言葉は人生を変える力があります。

「生んでくれてありがとう」
この言葉は、この心は、どんな花束よりもまさります。

母の日。私たちは、まず、生んでくれてありがとう。
この心を持って、生みの母に対して、感謝の心を持って接していきましょう。
天に帰られた母親には、祈りの中で感謝を表していきましょう。

第二番目
感謝せよ。二つ目のメッセージは「神に感謝せよ」です。

私たちの存在は、母親の存在なくしてはあり得ません。
しかし、私たちは聖書を通して、一つに真理に気づきます。
それは、母の胎内に私という命を形作られたのは、神様である、ということです。
それが今日のテキストです。
もう一度、詩編139編をお開きください。
139:13 あなたは、わたしの内臓を造り/母の胎内にわたしを組み立ててくださった。
139:14 わたしはあなたに感謝をささげる。わたしは恐ろしい力によって/驚くべきものに造り上げられている。御業がどんなに驚くべきものか/わたしの魂はよく知っている。
139:15 秘められたところでわたしは造られ/深い地の底で織りなされた。あなたには、わたしの骨も隠されてはいない。
139:16 胎児であったわたしをあなたの目は見ておられた。わたしの日々はあなたの書にすべて記されている/まだその一日も造られないうちから。
139:17 あなたの御計らいは/わたしにとっていかに貴いことか。神よ、いかにそれは数多いことか。
139:18 数えようとしても、砂の粒より多く/その果てを極めたと思っても/わたしはなお、あなたの中にいる。


ある子供がお母さんに聞きました。
お母さんのお母さんは誰。おばあちゃん。
おばあちゃんのお母さんは? ひいばあちゃん。
ひいばあちゃんのお母さんは? ひいひいばあちゃん。
ひいひいばあちゃんのお母さんは? ひいひいひいばあちゃん。
子供はさらにひいひいひいひいばあちゃんのお母さんは?
お母さんは、ひいひいいながら答えていきます。
そして、最後に、じゃあ一番最初のお母さんは?
マントヒヒと答えたという笑い話であります。

母親に感謝すると共に、先祖に感謝することも大切です。
特に日本人は、先祖を大切にする習慣がありますね。
私たちクリスチャンは、母親に感謝することも、先祖に感謝することも大切なことですが、何よりも一番大切なことは、命の根源への感謝です。
私たちの命を造られたお方への感謝。
この方への感謝を忘れない。

私たちは造り主への感謝を忘れてはならないのです。
私たちの礼拝も、讃美も、献金も、みんな神様への感謝として捧げられるものです。

神様は私たちが生まれる前から私たちのことを知っておられます。
私たちが知らない未来のことも知っています。
だから、私たちは明日のことを思い煩わなくて良いのです。
神様の御手の中にあること。
神様がすべてを益に変えてくださること。
主の山に備えがあることを、信じて、神様に感謝して歩みましょう。

さて、今朝は、クリスマス、イースターと並ぶキリスト教の三大祭りのひとつである「ペンテコステ」(聖霊降臨祭)であります。

今から2000年前、イエス様はこの地上に来られました。
このことを祝うのがクリスマスです。
イエス様は私たちの罪の身代わりとして十字架にかかり、三日目に甦られました。このことを祝うのがイースターです。

その後、天の昇られたイエス様は、弟子たちに「エルサレムから離れず、父なる神様が約束された聖霊を待つように」と命じられました。
そして、五旬節の日、つまりペンテコステの日に、弟子たちが集まって祈っているところに、神の霊である聖霊が降ったのです。

この時、聖霊に満たされた弟子たちは、力を受けました。
弱々しかった弟子たちの姿は一変しました。
彼らは大胆に出て行って神の言葉を語り始めたのです。
彼らは、イエス様が言われていたとおり、エルサレム、ユダヤ、サマリヤからはじまって、地の果てまで福音を伝えていきました。

今は、世界中にこの福音は届けられています。
その原動力は聖霊です。
聖霊の力によって、教会が誕生しました。
みなさん。今朝、私たちは母の日を迎え、ペンテコステを迎えています。
聖霊なる神様は、教会の生みの母です。

みなさん。この教会が生み出されたのも、神様の計画があります。
神様のゆるしがなければ、教会は誕生しません。
私たちが母の胎から生まれたのも、偶然ではありません。
神様を知らないときには、偶然に生まれたとか、できちゃった結婚で、生みたくなかったけど、生まれたのよ、なんて言う言葉を聞いて傷つくこともあるでしょう。
しかし、胎内に形作ってくださる神様を知るならば、私たちが生まれる前から、私たちの人生を計画してくださっている神様を知るならば、
たとえ偶然のように思えた命も、輝くのです。
神様の光を受けて輝くのです。

同じように、私たちの教会もそうです。
神様が私たちの教会を生み出してくださったのです。
そのことを共に感謝しようではありませんか。
今日は、ペンテコステ。
教会の誕生を喜び祝う時です。
私たちの命を生み出してくださった神様に感謝し、
私たちの教会を生み出してくださった神様に感謝し、
私たちの命を生み出す母体となってくれた母親に感謝し、
私たちの霊の命を生み出す母体となってくれた人に感謝していきましょう。

私たちの心が感謝に満ちるとき、私たちの心が変えられ、人生が変えられ、運命が変えられると信じます。
お祈り致します。